農場の風

トマトパークだより-第19便-2018年2月22日

写真1 大玉トマト圃場様子


写真2 大玉トマト成長点付近


写真3 ミニトマト圃場様子


写真4 ミニトマト成長点付近


写真5 大玉トマトの尻腐れ果


グラフ1-栽培室①の環境グラフ




大玉トマト -栽培室①-

【栽培ノート:2018年1月16日~2018年2月15日】

 品種:りんか409(株式会社 サカタのタネ)〈定植:8月17日〉

[生育状況(2018年2月15日現在)] (写真1,2)

 草丈:399.2 cm、葉数:10枚、収量:15.64t/10a

 開花花房段数:16段目、収穫花房段数:10段目

[作業]

 誘引、わき芽取り、摘花、花房直上葉・下葉を摘葉、果梗取り、吊り降ろし、ヘッド出し、収穫

[病害虫防除]

 コナジラミ防除、灰色かび病防除、うどんこ病防除

[作業]

 誘引、わき芽取り、摘花、花房直上葉・下葉を摘葉、果梗取り、吊り降ろし、ヘッド出し、収穫

[病害虫防除]

 コナジラミ防除、灰色かび病防除、うどんこ病防除

ミニトマト -栽培室③-

【栽培ノート:2018年1月16日~2018年2月15日】

 品種:CF千果(タキイ種苗 株式会社)〈定植:8月17日〉

[生育状況(2018年2月15日現在)] (写真3,4)

 草丈:751.0 cm、葉数:16枚、収量:12.28t/10a

 開花花房段数:25段目、収穫花房段数:18段目

[作業]

 誘引、わき芽取り、摘花、果梗取り、花房直上葉・下葉取り、吊り降ろし、ヘッド出し、収穫

[病害虫防除]

 コナジラミ防除、うどんこ病防除

『春先の尻腐れ果対策』

  春に向けて毎週積算日射量が増える時期となりました。この時期、トマトの生理障害として代表的なものの1つに「尻腐れ果」が挙げられます。
  「尻腐れ果」の原因がカルシウム不足であるということは広く知られています。しかし、そのカルシウム欠乏症が何故起きてしまうのか、その要因は多く、様々な箇所に注意をしなければなりません。

  カルシウムは蒸散とともに植物体内を地下部から地上部に移動していきます。そのため蒸散が活発な箇所にカルシウムは流れていき、移動後、他の部位への移行がほとんど起こりません。つまり果実にカルシウムが不足していても、葉からカルシウムが移行することはなく、その果実が尻腐れ果を引き起こしてしまいます。したがって、蒸散をコントロールし、葉だけでなく果実にも必要なカルシウムを供給することが重要となります。
  現在、日射量が日々増加していく時期ですので、その日射量にあった温度の管理や潅水の管理をしていくことが大切です。例えば、日の出とともにハウス内の温度が急上昇することで、飽差が大きくなり、急な活発な蒸散に対して吸水が追い付かず、しおれが発生してしまうことがあります(グラフ1の赤マルの時間帯)。植物はしおれた葉に水を吸い上げようとするため、水と共に運ばれるカルシウムは果実には運ばれず、尻腐れ果の発生に繋がってしまうことがあります。
  そのような場合は、日の出時刻の数時間前から温度を上げていき、日の出時には約18℃まで温度を上げる環境を作ってみましょう。そうすることでハウス内温度と植物体の温度差が無くなり、植物のウォーミングアップをさせる時間となり、蒸散を緩やかにするような環境となります。また、換気窓が急激に開き、飽差が急上昇することもしおれを誘発します。換気温度も徐々に上げていくような設定にして、しおれ対策をしてください。

  また、地上部の環境以外にも地下部の環境の要因も多く、培養液のpHが低い場合や、根の機能が低下している場合はカルシウムの吸収が阻害されてしまいますので、肥培管理や地下部環境に注意が必要となります。培養液はpH5.0以下になってしまうと、カルシウムが吸収しにくくなってしまいます。また根の機能低下の要因としては、培地内の高温や低温、過湿が挙げられます。
  このように尻腐れ果の発生には様々な要因があります。尻腐れ果の低減のため、環境管理や肥培管理を見直してはいかがでしょうか。

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