農場の風

オランダだより ‐第18便‐ 2014年4月11日

Kwekerij De Kabelのハウス内の様子


補光ランプ


Ter Laak Orchidsのハウス内の様子


部遮光とソーラーパネル






オランダだより

 いつも弊社ホームページをご覧頂き有り難うございます。
営業本部広域特販課の前田です。今回は、1月12日から1月19日でオランダにてLSスクリーンを販売しているSVENSSONオランダ社にて営業の研修を受けてきました。今回の参加者は、私と研究開発部の新村の2名で参加してきました。研修の内容はSVENSSON社の方の営業活動やLSスクリーンに関することでした。研修の中で生産者にも訪問してきましたので、今回はその内容をお伝えしたいと思います。

Kwekerij De Kabel

 こちらでは、2004年に建設された総面積5 haのハウスでトラストマトなどの3 種類のトマトを栽培しています。ハウスの軒が5.9mと高く、LSスクリーンの説明を受けている時に上を見ているだけで首が疲れる程でした。
 設備としては、外被材に散乱光タイプのガラス(光透過率82%)を使っているのが特長で、光を増幅させるコーティング剤(光反射防止剤)も塗られています。これによって、片面で光透過率を4%向上させることが出来ます。これをガラスの両面に塗っているので光透過率は90%となります。また、ハウスの側面にも散乱光タイプのガラスを使用しています。この理由は2つあり、1つはもちろん散乱光を取り入れることですが、もう1つは、プライバシー保護のためとのことです。
 また、毎日の潅水のおおよそ40%を雨水で賄っています。昨年から12,000lxの高圧ナトリウムランプによる補光設備を導入しました。この時期の補光時間は夜中の00:00から17:00までですが時期により変更します。ちなみに、オランダでは補光を使用する場合、夜間はランプの光がハウス外へ漏れてはいけないという規制があります。その理由は、漏れた光により近隣住民の環境変化(光害)に繋がってしまうからです。そのためスクリーンには補光の光を遮断し、ハウス内の補光の光を反射させるタイプのLSスクリーン(光透過率0.5%以下)が選ばれていました。

 

Ter Laak Orchids

 この生産者は1980年からランを栽培しています。ハウス面積は7.8haですが、建物が2階建てになっており、1階には栽培と出荷スペース、2階が育苗、試験栽培のエリアになっています。ここからコチョウラン(12cmポット)が、オランダのみならず世界各国に4百万本出荷されています。また、44社の鉢物生産者が集まって作られた販売とマーケティングを目的とする会社に加入しており、そこから1200品種を世界40カ国に出荷しています。
 オランダの施設栽培では、前回の「オランダだより」でも紹介されたSustainable(持続的な)という言葉が聞かれます。この会社でもSustainable business(持続可能なビジネス)が基本的な考えになっています。例えば、ソーラーパネルを使った発電やガスエンジンから排出された排気ガスをハウス内へのCO2施用として利用するなど、施設から排出されるCO2の削減は徹底しています。またハウス内で使われるCO2は工業過程で出た副産物のCO2を購入して使っています。更には、ポットの容器も仕入れ業者と共同で通常のポットよりプラスチックの使用量が25%も少ない容器を作るなど環境の面では特に気を付けています。
 このハウスで特に印象的だった設備が、外部カーテン装置です。このカーテン装置はハウスに入ってくる光を制限して遮光およびハウス内の温度管理に役立てられています。また、カーテンを開にしたときにスクリーンが直射日光からの劣化防止にするカバーの代わりに幅20cmのソーラーパネルが付いていました。一方では、外部なので風の影響を受けるため、風速5m/s以上の時には使うことが出来ない制限もあります。

 

研修を終えての感想

 今回オランダでの研修を終えて、まずオランダの施設栽培の規模とその中の生産者の競争に驚かされました。訪問した生産者の中には、オランダ国内にグループ生産者全体で100haの規模のハウスを持ち、パッケージセンターと組み、海外にも自社ブランドで輸出しています。今後も20haもの規模拡大を計画している、いわゆる勝ち組生産者がいました。他方、一度破綻しながらも3haの規模で少しずつ投資をしている生産者もいました。オランダの生産者の二極化は聞いてはいましたが、今後はオランダ国内の施設園芸の規模が変わらない、もしくは増える一方で、生産者が減ってくる状態が加速するのではないかと思いました。
 また、日本でもオランダの生産者のような状況が出てき始めているのではないかと思います。多くのスーパーで海外の作物を見かけられるようになり、今後、日本の生産者は国内だけの競争を意識するだけでは、市場の状況を読むのは難しくなってくると思います。そうなると、収量の増加、独自の流通網の構築など、儲かる経営を目指して、実行していかなければ生き残れないのではないかと思います。
 最後に、LSスクリーンの研修ということで、数名の生産者を観て回りました。そして、そのハウスのすべてにLSスクリーンが入っていました。ちなみにオランダでは、LSスクリーンがトマト生産者の90%、全体の作物においても70%のシェアを誇っています。施設園芸先進国のオランダではLSスクリーンが標準で、オランダだけでなく、ヨーロッパ諸国、アフリカ、ロシアなど世界各国でも使われています。その大きな理由は、LSスクリーンほど「湿度コントロール」に優れたカーテンフィルムが世界中を探してもないからです。
 日本においても、ハウス内環境に意識の高い生産者の間でLSスクリーンの価値が再認識されてきています。生産者の様々なニーズに答えてくれるLSスクリーンはハウス内環境に悩んでいる方の手助けをしてくれます。ハウス内の環境を知った上で、まだLSスクリーンをご使用されていない方は、是非一度試されてみてください。

 

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