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バラ栽培セミナーへのご参加ありがとうございました

2014年10月10日

9月22日から9月26日に、オランダからバラ専門の栽培コンサルタントであるウィン・ファン・デア・エンデ氏を招いてバラ栽培セミナーを開催しました。4会場で合計110名ほどの関係者の方にご参加いただきご好評のうちに終了しました。お忙しい中、また遠方からご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
 以下に、セミナーの講演内容の一部をご紹介させていただきます。

 

1 講義の様子(栃木会場)

講義の様子(栃木会場)

 

 

 

 

講義内容

  • 収量要因

・バラ栽培において50年前には光やCO2などの環境管理に注目してきたが、ここ20年間はより高い生産性を目指し、樹形管理に関心が高まってきた。

・理論上、葉面積指数 (LAI)は3が最適であるが日射量によって異なる。冬季の最適LAIは夏季に比べ低くなる。

・葉が過密になると過剰な呼吸により、成長はマイナスになることがある。折り曲げ枝を多くしすぎない。

・これらのことを踏まえた定植後8ヶ月間の樹形管理が、その後2年間の採花量に大きく影響する。

・例えば、どの時期に定植をして、最初の折り曲げ枝をいつ・どのタイミングで折り曲げるかによって、その後の採花量に大きく影響する。

 3 生産者見学の様子(栃木会場)

生産者見学の様子(栃木会場)

 

 

 

  • 作物維持管理

1、採花と折り曲げ

・生産性を向上させるため(=最適な光合成のため)には、最適な群落を作り、それを維持していくことが重要。

・まず大切なことは、定植後速やかにLAIを高め、強いべーサルシュートを発生させること。そのためには品質の良い苗を、適期に、適した密度で定植し、最初のシュートを適期に折り曲げることが大事。

・以降は、採花などによる葉の減少と、シュートの発生による葉の増加のバランスを維持した樹形管理をしていく。

・採花のたびに、減少した葉面積と同じ比で根量が減少し、減少した根の分だけ植物の回復は遅れシュートの発生に影響する。そのため、できるだけ分枝数の多い群落を作り上げることが大切。

・切り上げでは群落のバランスを大きく崩さない範囲で、需要期(バレンタインデーや母の日)の採花量をある程度調整することもできる。

2、夏季の開花放任

・単価が高い冬季に採花量を増やすには、補光ランプの導入や秋から冬にかけての低温管理などが挙げられるが、夏季の開花放任(フラワリングアウト)による糖の蓄積という方法もある。

・単価が安く、品質が低下する夏季に6~7週間かけて順次開花放任し、茎に糖を蓄積させることで秋から冬にかけての採花量を増やすことができる。

・開花放任でありピンチ(花除去)ではない。花を摘除すると、開花に必要とする以上の糖が腋芽の発生に使われてしまう。

 

 4 生産者見学の様子(愛知会場)

生産者見学の様子(愛知会場)

 

 

 

 

 

  • 根圏:酸素とかん水

・養分吸収には日中の蒸散流によって起こる受動的吸収と、夕方以降行われる能動的吸収がある。

・能動的吸収には、呼吸によって糖を分解することでしか得られないエネルギーが必要になる。呼吸には酸素が必要なため、夕方以降はできるだけ速やかに培地の水分量を減らす必要がある。

・給液管理は、培地の種類や容量にも左右されるがロックウールの場合、日の出90分後以降から日の入り4時間前までで行い、排液率は45~50%を目標とする。

5 生産者見学の様子(滋賀会場)

生産者見学の様子(滋賀会場)

 

 

 

 

 

 

 

  • 苗:挿し木、接ぎ木苗

・台木の利用は、採花量の増加、環境変化に対する緩衝能向上、病気の感受性低下など、利点が多く、日本のように多くの品種を同時に栽培する場合は非常に有効な手段である。

・オランダでは1棟1品種の栽培のため、台木を用いることはほとんどない。

・台木は品種により、水や肥料、環境に対する反応が異なる。

・それぞれの台木に最適な管理を行えば、そこから得られる採花量に大きな差はない。

・それぞれの台木や採花品種には、それぞれ最適なかん水や肥料、環境は異なってくる。1棟に多くの品種を栽培する場合、まずは台木を揃えることで栽培管理を容易にできる。

6 生産者見学の様子(佐賀会場)

 生産者見学の様子(佐賀会場)

 

 

 

 

 

 

 

おわりに

セミナーは、午前に講義、午後は生産者様の圃場をお借りして見学とバラを見ながら午前中の講義内容の解説をしていただきました。午前中の講義では質問が少なかった会場も、午後の圃場見学では色々と質問が飛び交い、いずれの会場も時間が足らないぐらいでした。

家族内での共通の知識と認識を得るために、親子やご夫婦で参加していただいた方も多くいらっしゃいまいた。また、より理解度を増すために2回(2会場)参加していただいた方もいらっしゃいました。皆様非常に熱心に話を聞いていただき、バラ生産者の方の栽培に対する情熱が伝わってきました。

 

2 休憩中にも熱心な質問がありました(栃木会場)

 休憩中にも熱心な質問がありました(栃木会場)

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