オススメ製品 Recommend

2016年 「トマト栽培セミナー」へのご参加ありがとうございました

2016年02月18日

1月25日から2月10日にかけ、グリーンQジャパンの栽培コンサルタントであるアルコ・ファン・デア・ハウト氏を講師に招き、トマト栽培セミナーを開催致しました。埼玉県、熊本県、静岡県、愛知県の4会場で約150名の方にご参加頂き、好評のうちに終了しました。お忙しい中ご参加頂きました皆様、大変ありがとうございました。

以下に、セミナーの講演内容の一部を簡単にご紹介致します。

 

DSCF2929 (2)

 

 

講義内容

 植物と水

 

◎水の役割

 

・光合成(植物の営みの基本)の材料

・根圧によって肥料を運ぶ(能動的吸収、24時間継続的に起こる)

・蒸散によって肥料を運ぶ(受動的吸収、気孔が開いた時(主に日中)に起こる)

・蒸発による作物の冷却

 

◎栄養成長の時は、植物体内から出ていく水より取りこまれる水の方が多い。逆に、生殖成長の時は、植物体内
 に取り込まれる水よりも出ていく水の方が多い。栄養成長過多の時は、水の吸収を抑えるためにECを調節する
 などして根圧を下げる。生殖生長過多の時は、出ていく水を抑えるため、日射や湿度を制御し、蒸散を減らす
 といったことが必要。

 

◎水はECの低い所から高い所へ流れていく。たとえば、培地内ECが低く、根のECが高いと、根に水が(肥料とと
 もに)吸収される。また、潅水ECと培地内ECの差が小さいと、水(と肥料)はあまり吸収されない。施肥をす
 る際にはこのような仕組みを理解しておかなければならない。

 

 

 裂果

 

◎裂果の原因と対策(一例)
 

・高すぎる根圧。夜間に培地が乾きすぎていると、朝 潅水した時に根が過剰に水分を吸ってしまう。
 結果、大量の水が果実に運ばれて割れる。培地を過度に乾燥させない、適切な潅水管理が必要。
・高いハウス内温度(26℃以上)。ハウス内温度を調節し、果実温を高温にしないようにする。
・直射日光が果実に当たると、果皮が痛み、裂果しやすい。カーテンなどで遮光をし、直射日光が果実に
 当たらないようにする。

 

 

 尻腐れ果

 

◎尻腐れ果の原因と対策(一例)
 

・培地・潅水ECが高い、もしくは培地pH・潅水pHが低いと起こりやすい。培地・潅水ECは地上部の環境に合わせ
 て変えていくことが必要。潅水ECの範囲は1.8(非常に暑い夏)~4.0(冬)、通常の潅水は2.5~3.0を目安
 に。培地ECの目安は3.5~4.5(夏は低く、冬は高めに)。根圏pHの目標は5.5~6.0、潅水pHの目標は5.3~
 5.8に。

・夏季の潅水不足。夏季の強日射と高温時は、1.1~1.3L/㎡/時間 の潅水能力が必要。

 

※裂果・尻腐れ果の原因は色々ある。8~9週間前に何があったのかを、データや作業内容を振り返って考えることが重要

 

 

 萎れ

 

◎萎れの原因と対策(一例)
 

・冬季の(前)夜温が低すぎる、または土壌/培地の根圏温度が低すぎると発生する。温度調節が必要。
・冬季の作物の疲弊。この場合 高濃度のCO2を施用することで植物体が強くなり、予防できる。
 特に日射量が増える春に向けて、この処置は有効。
・LAIが日射量に対して高すぎる、もしくは低すぎる場合。LAIは冬季に非常に高くなっていることが多いが、
 日射量によってLAIは調節しなくてはならない。

 

 

 スクリーン

 

・ハウス内には必ず1℃以上の温度ムラがある

→スクリーンを効率的に使うために、ハウス内環境を確認。

 垂直方向のハウス温度を測定する。
 もしくは2つの温湿度センサーを用いて、1つはハウスの上部に、1つは作物の株元に設置する。

 

<温度が1℃異なる = 相対湿度5%、飽差が0.8g/㎥異なる>

 

 

おわりに

 

オランダは今でこそ施設園芸大国ですが、それは1日にしてなったのではなく、小さな改善を30年以上かけて積み重ねてきた結果だといいます。今回のセミナーで、皆様が栽培の改善へとつながるヒントを1つでも見出して下されば嬉しく思います。今後も、皆様の生産性向上に役立つイベントを企画してまいりますので、何卒宜しくお願い致します。

 

ページの先頭へ